真珠は、着ける人を気品と優しさで包みこむ。
真珠の美は、その人の装いを変え、立ち居振る舞いまでを優美に変えていくのだ。
数々の名立たる宝石の中でも、これほど女性のためにある宝石を私は知らない。
だからこそ「いざ」というときは真珠なのである。
真珠の似合う女性
「美智子皇后陛下」
この方をおいて他に誰がいるだろう。
真珠の「てり」といわれる神秘的な光沢色は、母貝の中で炭酸カルシウムの結晶が何百層、何千層と積み重なって生まれる。
真珠の母である貝という生き物が、自分の体内に入った小さな核を薄い膜で幾重にも包みこんでいく。
真珠の内側から放たれる優しく母性に満ちた美しい光沢は、美智子皇后陛下の内面から溢れ出る美しさと重なる。
この方のネックレスの長さは43~45cmほどのプリンセスサイズが多い。
一番上品で美しい長さである。
オーロラ花珠 アコヤ本真珠 真珠科学研究所発行鑑別鑑定書付 7.5-8.0mm ネックレス イヤリング K14WG 2点セッ ト
宝石店に並ぶイヤリングとセット販売されているのもこの長さがほとんどだ。
そして珠の大きさはおそらく7.5~8.0mmほどの、小さすぎず、大きすぎずといったサイズ。
このサイズは冠婚葬祭いずれの場にもふさわしい。
アコヤ真珠はきめ細かく滑らかな肌質の日本人に良く似合う。
世界に誇れる日本の国母。
それは、ただ慈愛に溢れ淑やかなだけではなれない。
昭和50年、夏に起こったひめゆり塔事件。
献花台の前に立つ皇太子殿下の足元に火炎瓶が投げつけられた。
沖縄開放同盟と戦旗派、過激分子によるものだったが、
当時の美智子妃は殿下の前に進まれ、身を挺して炎から守ろうとされたのだ。
さらに山形国体であった発炎筒事件。
この時も同じように、天皇陛下の前にさっと手を出してかばわれていた。
凛然とした強さ。
自己犠牲の精神。
そして、東日本大震災や熊本地震などの被災地へのご訪問。
国民の心に寄り添われる姿と心配り。
母なる母貝が生み出す真珠。
真珠の似合う女性たちは世界に数多くいるが、その筆頭は、この方しかいない。
昭和59年、当時皇太子、皇太子妃であった両陛下の銀婚式。
記者が「お互いに点数をつけるとしたら」と質問した際の、美智子妃殿下(当時)のお言葉には誰もが微笑み、感嘆したことだろう。
「差し上げるのなら、お点ではなく感謝状を」
感謝とは
最上の美徳、そして美徳の母である。
それは他者を活かし自分を活かす。
胸元には上品な白いアコヤ真珠。
お手本にするならぜったいにこの方である。
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