古今東西宝石、女性は宝石が好きだ。
なぜならそれは「愛の証」だから、である。
大好きな彼、愛する夫から贈られるジュエリーを喜ばない女性などいない。
プレゼントされたものを、「デザインが気に入らないから交換して」
と、平気な顔して店にもってくる女性もたまにいるが、
愛する人が選んだジュエリーにケチをつけるような女などここでは論外である。
恋人、夫婦、愛の証
といえばペアリングである。
ペアリングの発祥には諸説あるが、
昔、戦争に赴く男性が、お守りとして恋人に贈っていたのもその一つ。
どうか無事で待っていて欲しいと願いをこめて贈られたリングは、なんの変哲もない鉄の輪っか。
貴金属など手に入らない時代なのだ。
女性はそのリングを自身の心臓に繋がる薬指にはめ、
来る日も来る日も恋人の無事を祈りながらただ帰りを待った。
指輪は互いの分身だったのだ。
女性の皆さん
男性が宝石店に入るのはとても勇気がいるのだ。
恥ずかしさを隠しながら、彼女や奥さんを思い浮かべて一生懸命選んでいる。
汗がとまらない男性もいた。
男の純情をどうか踏みにじらないでほしいと思う。
そんな女、ごく稀だけどね。
さて、そういう希少生物の話は置いておいて、
私が出逢った素敵なお話を紹介します。
御年80を超えるであろう男性が、「妻に指輪を贈りたい」と店にひょっこりやってきて、
今まで苦労をかけたから、とダイヤモンドの指輪を買っていった。
後日いらした奥様は嬉しそうに涙声でこうおっしゃった。
「結婚50年、初めてのことでした」と。
「仕事でずっと家庭のことをまかっせっきりだったんだ」
痴呆が始まった奥さんのために、すぐに失くしてしまうだろうネックレスや指輪を買い、かわいそうだと、指にはめてあげるご主人もいた。
奥さんはその度に「ありがとう」と少女のような笑顔を見せた。
いくつになっても嬉しいのだ。
その指輪やネックレスには無骨な年代の日本男子の感謝という愛が宿っている。
それが伝わるから嬉しいのだ。
愛する人の指や胸元で輝く宝石。
その宝石にあなたを映し、日々あなたを想ってもらえたら幸せではないだろうか。
人の命は儚い。
だが宝石は長いもので30億年の時を経て私たちと出逢い、
人の想いを受け継ぎながら輝き続け、さらに悠久の時を重ねていく。
ロマンである。
男性の皆さん、愛する女性にはジュエリーをあげてください。
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