クンツァイト効果:地味な鉱物から派生した可憐な虹の女神の宝石

スポジュメン鉱物（別名リシア輝石）の色は本来、無色、ブラウン、グリーン、イエローとさまざまな色をもつ。

スポジュメン(Spodumen)のSpodは灰を意味するだけあって地味な石だが、リチウム元素が主成分なことから「リシア輝石」とも呼ばれる。

このスポジュメンから派生したのがライラックピンクの石、クンツァイト。

１９０２年、アメリカ・カリフォルニア州で発見された。

クンツァイト基礎知識と選び方

KUNZITE　黝輝（ゆうき）石　[スポジュメン]

硬度：６，５～７

産地：ブラジル・マダガスカル

クンツァイトの名はそのまま発見者であり、宝石学の権威ジョージ・フレデリック・クンツ博士からつけられた。

ティファニー社の副社長、アメリカ自然史博物館の顧問役も務めた人である。

可憐なライラックピンクの色起源は三価マンガン。

クンツァイトの色はベリル鉱物のモルガナイトにも似ている。

そしてモルガナイトの名付け親もクンツ博士である。

クンツァイトは、一方向に割れる原子の結びつきの弱い劈開の性質を持つ。

ぶつけたりしないようにしよう。

宝石的価値のある原石はブラジルのミナス・ジェライス州で採れるが、ブラジル産より色が濃く、大粒がとれるのはマダガスカルである。

クンツァイトは、加熱や放射線照射の処理石が多い。

濃いめの色で透明なものを選びたい。

216ピースジグソーパズルプリズムアートイリス-虹の女神-
女性に人気のクンツァイトには、カリフォルニア・アイリスという別名がある。

ギリシャ神話に登場する虹の女神アイリス（イリス）

太陽神ゼウスに見初められるも、イリスはゼウスの妻ヘラの忠実な部下である。

ゼウスの求愛を断り続け、自ら遠くへ行くことをヘラへと願いでる。

ヘラはその素直でいじらしいイリスに七色の首飾りを与え、天上と地上の架け橋、虹を渡る神々の使者とした。

純真可憐なイリスを虹の女神に変えたのだ。

カリフォルニア・アイリスという名に、この神話が関係しているかどうかは知らないが、

クンツァイトは持ち主に可憐な少女性を与え、見る人に「守ってあげたい女性」だと思わせる。

それは無意識に醸し出されるから、男女問わず年上に可愛がられることになる。

クンツァイトはそうやって持ち主を愛するのだ。

恋人や夫に愛されたい、そんな時に優しい心と知性を持ち主に与え、望みを叶えてくれるだろう。

ピンクトルマリンほど強烈でなく、ピンクサファイヤほど気位が高くない

そんな儚く優しいピンク。

いくつになっても変わらず可憐な女性のイメージだ。

その容姿、振る舞い、心遣いに大人の女性らしさが加わるから、年を重ねるごとに、周りはその人に恋をする。

クンツァイトは、精神のバランスをとり、寛容、受容といった心へ導く。

内分泌系、女性ホルモンに影響を与えるため、男性化する現代のストレス社会にこそ活用したい。

K18 クンツァイトダイヤモンドリング