知性と品格の腕時計:カトリーヌ・ドヌーブ「昼顔」黒の皮ベルト

医師を夫に持つ美しい若妻が昼顔という名で娼婦となり、事件を巻き起こす・・・というような背徳的内容の、カトリーヌ・ドヌーブ代表作「昼顔」１９６７年の映画。

この映画で印象に残るのは正直言ってそれではない。

昼顔　Blu-ray

カトリーヌ自身、一番自然に演じられたヒロインだったという、男を幻惑する魔性の美しさがこの映画の魅力なのだろうが、

それよりも記憶に残るのはヒロインの表の顔、上品な淑女のファッションや豪華な部屋の装飾だった。

黒いエナメルのローヒールのパンプスやハンドバッグ。

肩章のついたベージュのワンピースに黒のコートと革の手袋。

そして、淑女の定番と言ってもいい革ベルトの腕時計。
袖口からちらっとしか見えないが、ベルトの黒が白く細い手首を知的に強調し、その存在感たるやである。

腕時計黒革ベルトの魅力

女性らしい時計といえば、ブレスタイプのドレスウォッチが一番に挙げられる。

レディハミルトンヴィンテージ

パーティードレスに良く合い、エレガントでセクシーさをアピールする時計だ。

それに対して皮ベルトの時計は「知的」で「上品」

その知性と品格は持ち主を賢く、思慮深く見せる。

トラディショナルなスタイルはオフィスシーンにもぴったりだ。

女性の色気を直接的にアピールするのがブレスウォッチなら、革のベルトは「露出だけが女の色気ではないのよ」というような白シャツの女を思わせる。

「簡単には落とせない」

そう思われて損はしない。

簡単に手に入るものの価値は低いものだから。

ちなみに日本ではあまり言われないが、ヨーロッパでは正式な場所には革ベルトといわれている。

大人といわれる年齢になったなら、必ず１本は持つべきアイテムだと思う。

スマホがあるからいらない、などと言っていては損をすることになる。

何故なら、時計に目を落とす伏し目がちなしぐさと横顔は、女性であれ男性であれ、ドキッとするほどかっこいい。

デートを早々に切り上げられてしまうかも・・・。

男性にそんな切ない思いをさせるのも、女性のこの姿なのだから。

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